筆の動く儘に

妄想と創作の狭間を漂流する老人のブログ

せいろ

もしかしたらせいろそばを食べるのは初めてかもしれない。
そばは好きな方である。うどんとそばとどちらが好きかと尋ねられたら少し考えてしまうが若干うどんかもしれない。しかしその差は本当に微々たるものなのでもしかしたらその日の気分で逆転することもあるかもしれない。

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何度か車で前を通ったのだがいつも客が並んでいる。

普通そば屋でざるなどを頼むと1人前はそれほど多くなく本気で一食分の腹を満たそうと思うととてもじゃないが物足りない。そういう今までの経験から今日はせいろそばの大盛とかやくご飯を頼んだ。もちろん腹が減っているからだ。

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おしながき。定食はうどん定食しかないようだ。

四人用の座敷机の畳席が二つと四人掛けテーブルが二つ、そして一人掛けテーブルが二つという座席配置。3組ぐらい先客が待っていたのでそのあとに続いて店の外で待つ。7~8分で入店しまずアルコールジェルで手の消毒を促された。しばらく店内の様子を観察していて行列が出来る理由の一つが分かった。注文してから配膳されるまでの時間が割と長いのだ。案の定せいろ大盛とかやくご飯を頼んで配膳されるまでおよそ20分はたっぷり待たされた。とはいえその時間は腹が立つほどではない。ちょっと遅いなと思ったぐらいのタイミングで配膳されたがそれはそれで絶妙と言ってもいいのかもしれない。

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せいろそば大盛の上にかやくご飯が置いてある。

配膳時に説明を受けた。これは大盛なので卵が二つ付いてあること。わさびはそばつゆで溶かないといけないこと。なぜなら卵の白身ではわさびが固まってしまい箸では溶けないということだ。そしてそばつゆは通常の2倍入れてあること。これらの説明をじっくり聞いて、最初にかやくご飯を一口頬張った。うまい。

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ねぎとわさびの下にもう1個卵が入っている。

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こんなかんじ

かやくご飯を一口頂きいよいよ人気のせいろだ。箸でそばを持ち上げる。すると、これはなんだかすごいぞ。上品で勿体ぶった老舗感丸出しのな蕎麦屋の4倍ぐらいの量はたっぷりある。

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そばの量におどろいた。

箸で摘まんでもそばが絡まって延々とそばが繋がっておしまいがない。ずっと繋がってくる。そんなことに悪戦苦闘しながらまず一口目を玉子とそばつゆのブレンド出汁にそばを入れてすする。すると卵がほとんどそばに絡まってそばつゆの椀が半分ほどになった。そりゃそうだ絡まったそばの量たるやとても一口分ではないからだ。これは気を付けて食べないとやばいぞと思い二口目からは警戒しながらそばつゆにそばを沈めゆっくりと持ち上げそしてすすった。

 

食べてみて思ったのだがやはりせいろは初めてだ。湯気にまみれたそばをつゆで頂いたことは過去には無い。そういうことなのでこのせいろそばが美味しいのか普通なのか出来が良いのか悪いのかが分からない。感想としてはけっこう蕎麦がモッチリした感触で歯切れの良さというものはなかった。また温かくそして蕎麦同士の絡まり方が凄いのでざるそばのようにすすって食べるのが正しい食べ方ではないような気がした。この店の特徴なのか蕎麦の量がけっこう多かったので後半はもうお腹が膨れてきて少ししんどかった。かやくご飯、これは美味かった。またこおこもよかった。

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卵で割ったそば湯は初めてだ。

食べ終わる頃にそば湯を持ってきてくれるのはいいサービスだと思う。混んでる蕎麦屋などでは食べ終わってそば湯を頼んでもいっこうに持ってきてくれないことも何度か経験している。
1杯目で卵は飲み干したので2杯目のそば湯からはいつも通りのそばつゆとそば湯ブレンド。卵+そばつゆ+そば湯もいいかもしれない。

とにかくせいろそばはこのお店ではもう頼まないと思う。次回はオーソドックスにざるそばと親子丼にしようと思う。