筆の動く儘に

妄想と創作の狭間を漂流する老人のブログ

バンクシー|天才か反逆者か

Banksyとは?

 イギリスを拠点に活動する匿名の芸術家。世界中のストリート、壁、橋などを舞台に神出鬼没に活動している。アート・ワールドにおいてバンクシーは、社会問題に根ざした批評的な作品を手がけるアーティストとして評価されている他、テーマパーク、宿泊施設、映画の制作など、その活動は多岐にわたる。バンクシーの代表的な活動スタイルであるステンシル(型版)を使用した独特なグラフィティと、それに添えられるエピグラムは風刺的でダークユーモアに溢れている。その作風は、芸術家と音楽家のコラボレーションが活発なイギリス西部の港湾都市ブリストルアンダーグラウンド・シーンで育まれた。(バンクシー展HPより)

 

3連休の中日、ふと思いついてバンクシー展に行くことにした。今のコロナ禍では美術館も思い付きでふらっと行っても入れない場合もある。HPをチェックしチケットを予約する。そのチケットも時間帯別の販売となっている。結構売り切れになっている時間帯があるのでその人気のほどが窺える。結局午後3時半の入場チケットが取れた。

南港ATCというショッピングモールのATCギャラリーでバンクシー展は行われている。このビル、というかこの場所は大阪市内のはずれにある場所であまり行くことが無い場所だ。交通手段も鉄道の場合一つしかない。住んでる地域から電車を乗り継いでOsaka Metro南港ポートタウン線ニュートラムに乗らなければならない。

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1両の定員は約40人、4両編成で約160人

このニュートラムは日本で2番目に開通した無人運転の4両編成の電車である。なので乗車定員は極端に少ない。こんなものが足代わりになっているのだから人がこの地へ行こうとはまず思わない。とにかく辺鄙なところだ。

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海のそばの閑散とした場所

 

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人のぬくもりが感じられないATCホール

そんな辺鄙な土地にもかかわらずこのバンクシー展は盛況のようだ。やはり売れるコンテンツと言うのは強い。逆に言うと魅力のないコンテンツやショッピングモールには人は来ない。何とも当たり前のことだがこの人の数を見てそう実感する。細かいことを書いても仕方ないので写真を列挙する。

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ちとフォーカスが甘かった

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バンクシーのスタジオ

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My wife hates it when I work from home. 俺が自宅勤務だと、妻は嫌がっているようだ。

コロナ禍にあってバンクシーも在宅を余儀なくされたのか自宅のトイレにネズミを描いたのがこの作品である。ここで分かることはバンクシーは結婚しているということだ。

 

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Think Tank イギリスのロックバンドblurの7枚目のアルバムのジャケット



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THE WALLED OFF HOTEL/世界一眺めの悪いホテル

2017年、イスラエルパレスチナの境界(ベツレヘム)にバンクシーはホテルを開業した。このホテルは別名「世界一眺めの悪いホテル」として有名である。THE WALLED OFF HOTELを直訳すると壁で遮られたホテルでいいのだろうか。この地でこの名のホテルを開業するとはいかにもバンクシーらしい。

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イスラエルパレスチナの境界にあるThe walled off hotel

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Girl with balloon

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バンクシーの作品は少量だと笑えるし感心するし考えさせられる。しかしこれだけ大量にしかも1~2時間という短時間に観てしまうとどちらかと言うと気分が悪くなってくる。少量の毒は薬にもなるが大量に投入されるとまさに毒なのである。要するに展覧会には多すぎるのだ。街角に突然現れる風刺のきいた、あるいは嫌味たっぷりの画だからこそ生きるのだと思う。

2020年11月22日(日)jun-g 

バンクシーの作品の1分が盗まれる!

2020年10月17日、イギリスのノッテンガムに製作されたバンクシーの作品の1部が何者かによって盗まれた。

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壊れた自転車の後輪をフラフープにして遊ぶ女の子
自転車が盗まれたことに気が付いたのは10月22日の朝。わずか5日後のことだった。発見したのは近くに住む小学校教師のトレイシー・ジェインさん。トレイシーさんはこのような無礼はバンクシーのみならずノッテンガムにも向けられているものだと語った。
(2020年11月24日加筆)