筆の動く儘に

妄想と創作の狭間を漂流する老人のブログ

ある朝の風景

休日の朝、ムッシュ・クロックとマダム・クロックは二人揃ってカフェへ行く。
クロワッサンとカフェオレがいつものメニュー。
ムッシュは新聞に目を通しマダムはファッション誌。
マダムが目を留めて見ていたページをムッシュの方に向け「この髪型どうかしら」と自信なさげな上目遣いで聞いた。新聞からファッション誌に目を移したムッシュは「いいじゃないか。望むところだよ。」と嬉しそうに答えた。
一息にカフェオレを飲みファッション誌のページをめくるスピードが速くなったマダム。ムッシュはもう新聞を読むのをやめゆっくりとカフェオレを飲んでいた。

 

 

その日の午後、美容院へ向かうマダム・クロックをバルコニーから見送るムッシュ・クロック。

 

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(ギュスターヴ・カイユボット作:バルコニーの男 1875~1876頃)