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筆の動く儘に

妄想と創作の狭間で漂流する老人のブログ

少年易老學難成

少年老いやすく學成難しという教えが身に沁みて分かる頃には文字通り老いを迎えている。學はもう諦めているが顔はなんとか若さを保ちたいと思うのは僕だけではないはずだ。老け顔にサヨナラするには表情筋を鍛えるのがいいらしい。ただしそれは一人の時にす…

人間臭さ

「先日中古で買ったパソコンに仕事で使う販売仕入管理のソフトをインストールしないといけないのだがそのCDをどこに片づけたのかどうしても思い出せない。仕方がないので思い当たる場所をひとつひとつ捜査しついでに要らない物は処分することにした。結局…

相性

一人一人はいい人なのに二人になるとどういう訳か合わない。馬が合わない、反りが合わない。つまり相性が悪いと言うことだ。 酸化性物質と還元性物質を混合すると発火、爆発を起こす所謂「混ぜるな危険」という関係に似ている。 濃くて重いストレート珈琲と…

音楽と美術とワイン

今日もお一人様ランチ。初めて入る出先で見かけた庶民的なグリル。カウンターだけの八人で満席になる街の洋食屋さん。席に座ると厨房が丸見えだ。七十歳をかなり過ぎたマスターと奥さんで切り盛りしている。初めてなので一番安いハンバーグとライスを注文し…

窓は開けてりゃいいさ 朝日も夕日も僕のものさ 窓は開けてりゃいいさ 雨も風も僕のものさ 諦めきれない何かがあったとしても 窓は開けてりゃいいのさ

過ぎたるは及ばざるが如し

プレミアフライデーらしい。午後三時に終業して余暇をエンジョイするそうだ。僕はまずテレビが午後三時に放送を終了してはどうだろうかと思う。もちろん災害や事故等が発生した場合は別だが。ただそれも各局が競うようなことではなくだ。 ついでに言うならハ…

信号待ち

各駅停車しか止まらない小さな駅。時々僕はこの駅を利用する。駅の利用というのは乗車あるいは下車する事だが、僕にとってのこの駅は乗車するだけの駅である。かつては賑やかだったんだろう駅前の商店街も寂れてしまっていてシャッターが降りたままのお店も…

ある朝の風景

休日の朝、ムッシュ・クロックとマダム・クロックは二人揃ってカフェへ行く。クロワッサンとカフェオレがいつものメニュー。ムッシュは新聞に目を通しマダムはファッション誌。マダムが目を留めて見ていたページをムッシュの方に向け「この髪型どうかしら」…

平衡感覚

車窓の景色は山と田んぼと空。都会を少し離れると日本中大体こんな景色だ。列車がカーブに差し掛かると車窓の山や田んぼや空が傾く。実際には列車が傾くのだが景色が傾くように見えるのが面白い。カーブが終わるとまた景色が真っすぐに戻る。次のカーブが待…

肥やし

箪笥の肥やしはありませんか。肥やしは沢山ありますか。長い年月が経っていませんか。その肥やしの効果で箪笥は大きくなりましたか。もし箪笥の大きさが変らないのならそれはもう肥やしではありません。ゴミだと諦めるか再利用を考えるかふたつにひとつです。…

色の紅梅、香りの白梅

奈良時代に中国から渡来した白梅を当時の人々はたいそう愛でたそうです。そしてその百年後の平安時代に今度は紅梅が中国から伝わりました。その時の人々の驚きようは大変なもので紅梅の人気は一気に高くなり白梅を凌ぎました。 新歌舞伎座の裏手で写したこの…

生きる場所

「お帰りなさい」知らない女が僕に言う。 「やぁ、お帰り」知らない男も僕に言う。 僕はいつも通り満員電車に揺られて会社へ行き、仕事をし、同じ課の連中と昼飯を食い、そしてまた満員電車に揺られて家に帰って来たはずなのに一体ここは何処なんだ。 朝家を…

寝姿

美しい寝姿なんて天賦の才がなきゃ。 ほとんどは見苦しい寝姿。 私の寝姿を私は見られない。 だから今日もすっきり起きることができる。 おはようと素直に言える。

回転しない寿司

ぶりトロ 鮭皮の炙り とろサーモン まぐろ三種盛り 右から赤身、中トロ、大トロ カンパチ しまあじ 蒸し穴子 はまち 締めは決まってトロ鉄火 久しぶりの回らないお寿司でした。

象牙の舟

月夜の海を象牙の舟で漕ぎ出せば 忘れた歌を思い出すというカナリア。 母さん、僕のあの声はどこに消えたのでしょうね。 ほら象牙の舟を漕ぎながら歌っていたあの声ですよ。 声を失った時はとても悔しかったですよ。 いつかカナリアと一緒に象牙の舟を月夜の…

ドルチェ

「ひざ」を十回言ってみてと僕。「ひざ、ひざ、ひざ、ひざ、ひざ、ひざ、ひざ、ひざ、ひざ、ひざ」と言う君。いい終わったらピザを指差してこれは何?と聞く僕。分かっているけどあえて「ひざ」と答えてくれる君。そんな大人な女性がいいね。 ピザの後はシェ…

鈍行

例えば人生を列車の旅にたとえるなら目的地までの中間地点を通り過ぎた今鈍行列車に乗り換えるのもいいと思う 窓からの景色を楽しみ駅で止まればホームに立ち降り笛が鳴れば座席に戻り好きな本を読みながらお茶を飲む 年々速く感じる時間の流れも鈍行列車の…

覚えていたのに思い出せない

去年の秋、大阪を舞台にした小説が読みたいなと思いネットで検索してある小説を見つけた。いつか読もうと思ったままいつの間にか忘れてしまっていた。 年が明けたある日、そういえばあの時読もうと思って検索した小説はなんという題名だったっけと突然気にな…

縦の糸と横の糸で織りあげた布に人を暖める力があるのなら規則正しく編んだ竹には離れてしまった心と身体を一つに繋ぐ力があるだろう

蕎麦屋にて

東横堀川を望む蕎麦屋でお昼を頂く。 東横堀川は土佐堀川から南に分かれる支流。南北に約三キロのこの川に架かる橋は全部で十四本上流から 葭屋橋 今橋 高麗橋 平野橋 大手橋 本町橋 農人橋 久宝寺橋 安堂寺橋 末吉橋 九之助橋 東堀橋 瓦屋橋 上大和橋ここで…

絶版だが

欲しい本は随分前に絶版になっていて諦めていたのだが何気なくネットで探してみるとアマゾンに在庫ありと表示されていた。それ以外のサイトでは絶版のため取扱予定なしの表示。こういう状況なら中古の本があるだけマシだなと思いアマゾンで注文した。定価よ…

意思表示

すくなくとも多くを語るスキルを身につけた上で最小限の言葉に全てを込めるのが理想だな。

明日時間が取れたら本屋へ行こうと思う。最近はクリックするだけで瞬間的にタブレットで読み始める事が出来るkindleに頼っている。とても便利でありがたいのだが今読みたいと思っている本がkindle storeにはないのである。なんでやねん、と思うが無いものは…

まだ陽は落ちていない

「やだ、もうこんな時間」 昭和の中頃にはどこの家庭にもよくあった振り子の付いた柱時計を見て女は一人呟いた。 柱時計が指していた時刻は"人生の夕方"だった。 「行かなきゃ」 春になり布団を外した炬燵の上に丁度いい角度で手鏡を立て、染みが目立たな…

力を抜いてみませんか

太陽のたの字も見えない分厚い灰色の雨雲。時に激しく時にゆるくそんな調子で一日中降る雨。夕方の高速道路は渋滞していて、でも止まる事なくゆっくりと進んで行く。雨の振り方に合わせてワイパーを動かしたり止めたりしながらトロトロ運転が続く。いつもはF…

カルピス

カルピスが好きです。子供の頃はガラスの瓶に原液が入っているのがカルピスだった。夏のお風呂上り、氷を入れたグラスに原液を入れお水で割ってよく飲んだもんです。ほんの少しの原液の量の違いで濃かったり水っぽかったり。で、水を足したり原液を足したり…

記憶

左足の薬指が痛い。左足の薬指の先っちょが痛い。なぜ痛いのか記憶を辿る。ああそうだ。重いものを両手で持って足元が見えないまま運んだ時に床にあった硬くて重い物に左足の薬指をぶつけたんだ。なんで重い物を運んでたんだろう。ああそうだ。広いスペース…

下駄と仏壇と日本人そして

昭和が始まった日に生まれた勇造が志したのは塗師(ぬし)。塗師とは漆芸家や職工として漆を塗ることを生業とする人のことである。勇造は塗下駄の仕事に就いた。漆との格闘は大変だったが面白くもあった。が、時代は戦争に突入し勇造も徴兵され戦地に駆り出さ…

先着五名様

芝居や映画を観て感動するという事はままあることですが日常の中でそういう事はなかなかあるものではありません。実は先日感動という程では無いのですが良い光景に遭遇しました。 家電量販店が周年記念の企画で五名様限りのドライブレコーダーの格安販売を行…

You've got a friend

♪ Winter, spring, summer or fall All you have to do is call And I'll be there You've got a friend 朝からキャロル・キングのこのフレーズが頭の中で鳴っていた。 最近行き出したおしゃれなカフェ、よつば珈琲に行きモーニングを注文するとこの曲が流れ…

寝不足

ふわぁ〜、おはよ。以前、寝不足と睡眠不足は文学的に言うとどう違うのかを考えて眠れなかったって話しをしたよね。 きのうコンビニに行ったら自動ドアが開かなくて困っているバッタがいたんだ。一緒に入ってあげようかと思ったんだけどそれじゃあバッタのた…

テラス席で朝食を

京都の桂川、宇治川、鴨川が大阪へ向かって流れ、サントリー山崎蒸溜所がある島本町でその三本の川が合流し淀川と名前を変える。淀川は大阪の柴島(くにじま)でそのまままっすぐ西へ大阪湾へ流れる淀川と南へ流れる大川の二手に分かれる。大川は大阪城北詰め…

土用の丑

今年百歳になった近所のおばちゃんは阿倍野にある「双葉」の鰻が大好物。少し前までは歩いてモーニングに行ってたのですが今は近くの老人用の施設にいます。だけど全然元気です。歩けなくはないけど転ぶと危ないので一日中ベッドの上です。 明日は土用の丑な…

ミニシアター

ここはミニシアター。前宣伝をバンバン打ついわゆる巷で評判の映画を上映するのではなく、国籍やジャンルを問わず質の高い作品を上映するこじんまりとした映画館。予約していた前から五列目の中央の席に座る。館内は照明が照らされ予告のムービーもまだ始ま…